いのち、いのち

hope

范暁芬の信仰証し

『恩雨の声 香港版』より抜粋

范暁芬さんは、8歳の時に香港からカナダへ移住し、クリスチャン家庭で育ちました。2017年、結婚してわずか半年後、定期検診で乳がん第2期と診断されました。この突然の知らせに、彼女と夫は大きな衝撃と不安を感じました。病の脅威に直面し、恐れや疑問で心がいっぱいになりましたが、祈りと聖書の御言葉の中で「思い煩っても寿命を延ばすことはできない」という神の言葉を受け取り、すべてを神に委ねることを学びました。ピリピ人への手紙4章6~7節の「人知を超えた神の平安」を実際に体験しました。

診断後、范暁芬さんと夫は予定通り新婚旅行を続け、教会の兄弟姉妹の祈りと支えの中で、平安な心で旅を楽しみました。旅の中で、神が与えてくださる一瞬一瞬をより大切にし、困難の中でも神の臨在と恵みを感じました。

カナダに戻った後、乳がん手術の準備をしていたところ、妊娠が判明しました。この知らせは驚きと喜びが入り混じり、彼女は葛藤とプレッシャーに悩みました。手術や化学療法が胎児に影響するのではないか、自分が病気と新しい命の両方を背負えるのかと不安になりましたが、祈りと兄弟姉妹との分かち合いの中で、すべてを主に委ね、神の御心とご計画を信じることを選びました。

医師とハイリスク妊娠専門医の評価のもと、妊娠を継続しながら手術と化学療法を受けることができました。毎週定期的に検査を受け、胎児の安全を確認しました。手術当日、超音波で胎児の力強い心拍を見て、大きな信仰の励ましとなりました。手術は無事に終わり、その後16回に及ぶ化学療法が始まりました。

化学療法は辛く、体調不良や嘔吐、疲労が続きましたが、范暁芬さんと夫は絶えず祈り、神が彼女と胎児を守ってくださるよう願いました。神は祈りに応え、治療中も食欲が保たれ、胎児も健康に成長しました。12月中旬に化学療法を一時中断し、翌年無事に男の子を出産、母子ともに健康でした。

この経験を通して、范暁芬さんは命の儚さと尊さを深く実感しました。命は自分の手の中ではなく、神の御手の中にあることを理解しました。「神が命を与えれば与え、取り去ることもできる」という信仰が、再発の可能性があっても、安心して神に委ね、従い続ける力となっています。

夫は常に彼女の強い支えとなり、感情面でも生活面でも信仰面でも大きな助けとなりました。二人は手を取り合い、励まし合いながら歩み続け、結婚式の誓い通り「病の時も共に乗り越える」ことを実践しました。

がんと新しい命の誕生を経験し、范暁芬さんは命についてより深く考えるようになりました。今を大切にし、「まず神の国とその義を求めなさい」との御言葉を信じ、必要なものはすべて与えられると確信しています。将来がどうなっても、神の導きに従い、最も確かなことは「イエスを信じて永遠の命を得る」ことだと信じています。

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