李育南の信仰証し
『恩雨の声 香港版』より抜粋
李育南さんは広州で生まれ育ち、両親に大切にされて育ちましたが、若い頃に悪友と付き合い始め、ヘロイン中毒になりました。薬物のために盗みや強盗を繰り返し、母親にまで暴力を振るうようになり、家族は彼のために戒毒を試みましたが、なかなか抜け出せませんでした。
家族は環境を変えるために香港へ移住しましたが、逆に注射での薬物使用を覚え、依存が深まりました。お金が尽きると街で強盗を働き、ついには家族に見放され、恋人と共にホームレス生活を送りました。
絶望の中で自殺を図りましたが、救急搬送され一命を取り留めました。その後、恋人の妊娠がきっかけで二人は福音戒毒村に入り、伝道者や教会の助けを受けて更生の道を歩み始めました。娘が生まれた時、母親はまだメサドンを服用していたため、新生児は酸素室で観察され、その姿に李育南さんは深く心を打たれ、人生を変える決意をしました。
戒毒の道は平坦ではなく、家族も最初は心配していましたが、やがて諦め、家に戻ることも許されませんでした。夫婦は長年、普通の人との付き合い方が分からず、自信を失い困難な生活を送りましたが、教会の牧師や兄弟姉妹の支えで、生活や仕事、夫婦関係について実際的な指導と励ましを受けました。
過去は薬物のためだけに生きていましたが、今は神を中心に生活し、困難に直面した時は教会に助けを求め、健康的な家庭を築いています。
信仰による変化は、単なる戒毒だけでなく、人生そのものの刷新でした。李育南さんは伝道訓練に参加し、過去の友人たちに神が自分と家族をどのように変えたかを証ししています。昔の仲間がまだ薬物に苦しんでいる姿を見ると心が痛みますが、自分が神の助けで闇から抜け出し、光の新天地に入ることができたことに感謝しています。「過去がどんなにひどくても、神の救いは本物であり、誰もが愛され、受け入れられる」と語ります。
今では家族関係も修復され、安定した生活を送り、この変化と希望を多くの人に分かち合っています。過去がどうであれ、悔い改めるなら神の愛は変わらず、いつでも帰りを待っていてくださると信じています。
