沙哲明の信仰証し
『恩雨の声 香港版』より抜粋
沙哲明さんは台湾の先住民家庭に生まれ、幼い頃から両親の酒による争いや家庭の不和を目の当たりにして育ちました。自分は同じ道を歩まないと誓ったものの、友人の影響で酒に溺れ、やがて家庭や仕事でも酒が手放せなくなりました。
家庭のプレッシャーが増す中、酒癖は悪化し、夫婦関係は冷え切り、離婚寸前まで追い込まれました。酔った勢いで子どもを叩いたり、家族に暴力を振るうこともありました。そんな時、母親が変わらず祈りと愛で支えてくれ、ある日、戒酒の集会に参加したことで心を打たれ、酒を断つ決意をしました。
信仰と教会の支えによって、沙哲明さんと妻は共に酒を断ち、家庭は次第に回復。経済状況も安定し、子どもたちも笑顔を取り戻しました。彼は教会で奉仕し、同じように苦しむ人々を助けるため、原住民の戒酒支援に身を投じています。
農場では、酒を断つ仲間たちに農業や木工などの技術を教え、生活力と自信を取り戻す手助けをしています。自身もかつて酒で苦しんだ経験から、同じ悩みを持つ人々に寄り添い、愛と祈りで支えています。
沙哲明さんは、酒による事故や怪我も経験しましたが、神の恵みと家族の祈りによって救われたと語ります。今では聖書と祈りを通して誘惑から離れ、人生を新たに歩んでいます。
将来は、さらに多くの先住民や酒に苦しむ家庭に福音と希望を届けたいと願っています。過去がどれほど壊れていても、イエスの力によって古い束縛を捨て、新しい人生を歩むことができると信じています。
