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朱雅倫の信仰証し

『恩雨の声 香港版』より抜粋

朱雅倫さんは中国出身で、香港を経てアメリカに移住しました。彼の人生は波乱万丈で、アメリカ軍人としての経験や、家庭・健康・信仰における多くの試練を経験しました。渡米当初は厨房見習いとして苦労し、数ヶ月後に徴兵されてドイツに派遣されました。言語や文化の違い、軍隊のプレッシャーから精神的に不安定になり、二度の自殺未遂も経験。しかし、困難な時に神学生と出会い、神の恵みを感じて回復し、軍を離れました。

除隊後は夜間学校と仕事を両立し、貯金して香港に戻り、恋人と結婚。その後、妻と共にアメリカに移住。妻はクリスチャンで、毎週三人の息子を教会に連れて行き、朱雅倫さんも1972年に洗礼を受けましたが、生活や家庭の問題で信仰が深まらず、常に家族や子供の将来を心配していました。妻の「重荷を神に委ねる」話に心を動かされ、困難を神に委ねることを学びました。

しかし、息子の結婚問題には固執し、異人種との結婚に反対して結婚式に出席せず、家族関係は崩壊寸前に。何年も息子と連絡を絶ち、孤独と苦しみの中で過ごしました。ある日、牧師が一緒に息子を訪ね、牧師自身も同じ経験をしたことを分かち合い、神の導きで受け入れることを決意。孫娘を初めて抱いた時、深く感動し、家族と和解しました。

家族関係が修復された矢先、長男が肝臓病で急逝し、大きな打撃を受けました。長男は主を愛し、勤勉で親孝行でしたが、朱雅倫さんは息子の命を神に委ね、すべてが神の御手にあることを理解しました。

2年後、自身も膀胱癌で何度も入退院し、手術や治療の苦しみを経験しましたが、神の臨在を感じて恐れはありませんでした。教会や家族の支えに深く感動し、妻の献身的な愛に感謝しています。「妻が私のためにしてくれたことは、想像以上です」と語ります。

朱雅倫さんは「愛は寛容であり、親切である」という聖句を心に刻み、祈りの中で自分の弱さを神に赦してもらい、変わることを学びました。夫婦喧嘩もありましたが、55年の結婚生活を経て、寛容と和解を学びました。「神は私を待ってくださる。私が立ち返ればそれでいい」と信じています。

人生を振り返ると、精神的な崩壊、家族の断絶、息子の死、癌の苦しみなど多くの試練がありましたが、神と家族、教会の愛によって新たな力を得て、家族と和解し、人生の浮き沈みにも感謝と喜びをもって神の恵みと変化を証ししています。

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