生命のハンバーガー

fast food

朱源和の信仰証し

『恩雨の声 香港版』より抜粋

朱源和さんは「中国マクドナルドの父」と呼ばれ、中国本土のマクドナルド市場を開拓し、短期間で全国に多くの店舗を展開した飲食業界の伝説的人物です。人を大切にし、現場で自ら手本を示し、従業員と親しく接し、尊敬を集めました。「ハンバーガーは人が作るもの。最も大切なのは人だ」と強調しています。

朱源和さんはシングルマザー家庭で育ち、貧しい中でも努力して学び、成績優秀でした。教会学校の教師や伝道者に支えられ、13歳で信仰を持ちました。教会の育成で内向的な性格が外向的に変わり、積極的に青年団体に参加。大学卒業後は母校で10年間教鞭をとり、30歳前に校長となりました。

1974年、朱源和さんは安定した職を離れ、香港に進出したばかりのマクドナルドに入社。アメリカでの研修では、ゴミ拾いやトイレ掃除、床掃除など基礎から経験し、「レストランが清潔でなければ、食べ物も清潔ではない」と身をもって理解しました。努力とリーダーシップで香港地区副総裁に昇進し、最終的に中国市場の開拓を任されました。

しかし、事業の絶頂期に名声や欲望に溺れ、家庭は崩壊寸前。自分が最も重要だと思い込み、家族を顧みず、妻を傷つけました。

58歳の時、突然の重病で脳の手術を受け、失敗によりうつ病を発症し、人生のどん底に。自殺を考え、遺書まで書きました。絶望の中、主イエスに「主よ、私を救ってください!」と叫び、妻が差し出した聖書の「人が全世界を得ても、命を失ったら何の益があるか」という言葉に心を打たれ、永遠の命について考え直しました。

朱源和さんは神の前に悔い改め、信仰を取り戻しました。過去の傲慢と自己中心を悔い、妻に謝罪し、夫婦関係も修復。牧師や精神科医の助けを得て、病から立ち直り、新たな人生を歩み始めました。

引退後は積極的に証しを語り、若者に意義ある人生を勧めています。「以前は地上のハンバーガーを売っていたが、今は命のパンを売りたい」と語り、イエス・キリストだけが人の心を満たし、新しい希望と方向を与えてくれると信じています。

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