移民、行くか残るか

wisdom

麦永祥・林偉傑一家の信仰証し

『恩雨の声 香港版』より抜粋

十年前、麦永祥さんと林偉傑さんは移民することなど考えたこともなく、香港を離れてカナダで新しい生活を始めるとは思っていませんでした。移民の決断は一時的なものではなく、特に次世代の成長と家族の未来のために深く考え抜かれたものでした。両家は香港で安定した仕事と生活を持っていましたが、子供が生まれると成長環境や教育のプレッシャーについて考えるようになり、より多くの自由と空間を与えたいと願うようになりました。

林偉傑さんは会社のカナダ支社に空きがあり、就労ビザでモントリオールに渡り、その後移民申請をしました。麦永祥さんは投資移民を選び、審査に4年かかりましたが、子供のために理想的な生活環境を求めて努力しました。カナダに到着した当初、両家は大きな適応の壁に直面しました。以前の仕事を辞め、愛する家族と離れ、すべてを一から始めなければなりませんでした。

移民初期の生活は決して楽ではありませんでした。Vincentさんの妻Arielさんは職場女性から専業主婦へと転身し、新しい役割に慣れるために多くの時間を費やしました。以前の生活リズムや家族との面会の機会を失い、時には家で一人孤独や抑うつを感じることもありました。冬は早く暗くなり、寒さとゆっくりした生活リズムに、決断が正しかったのか疑問を持つこともありました。

麦永祥さん一家も言語や身分、子供の教育など多くの困難に直面しました。娘は公立学校に通い始め、言語の壁に苦しみ、バスの中で泣くこともありました。親は積極的に学校とコミュニケーションを取ろうとしましたが、文化や制度の違いに悩みました。パンデミックの間、家族はオンライン集会や教会のリソースに頼り、困難の中で神の恵みを見出しました。

移民の道で、両家は神の導きと供給を深く体験しました。収入は半分以下になりましたが、神の恵みにより新しい土地でも十分な生活ができました。教会や友人の助けで、見知らぬ環境でも温かさと支えを感じました。教会の兄弟姉妹は積極的に協力し、生活用品の購入や引越し、日常の問題解決など、キリスト者の愛と忍耐を実感しました。

信仰面では、移民の試練がむしろ神に近づくきっかけとなりました。パンデミックの間、オンライン礼拝や主日学校、家庭祈祷会を通じて困難の中で神に頼ることを学び、生活の問題や感情を主に委ねました。毎週の家庭祈祷会では、学業や生活の悩みを分かち合い、互いに励まし合い、信仰をもって未来に向き合っています。

林偉傑さん一家は困難の中で神の導きを証し、麦永祥さん一家は多くの人の助けを受けて、その愛を次世代に伝えようとしています。彼らは教会奉仕に積極的に参加し、新しい移民の生活適応を助け、自身の経験を分かち合い、困難の中で神に頼るよう励ましています。

移民の道は、各家庭にそれぞれの葛藤と困難がありますが、彼らは決して孤独ではありません。先輩の経験、教会の友人の思いやり、そして何よりも神が常にそばにいてくださること。麦永祥さんと林偉傑さん一家は、神の手をしっかり握れば、行くも残るも新しい生活の中で方向と希望を見出せると信じています。

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